伊藤 咲穂
[Biography
]
伊藤咲穂は1989年島根県に生まれ2014年武蔵野美術大学卒業後、アート活動を開始。
2016年に東京都美術館で展示した後、美術大学時代の研究材料である「和紙」をより深く知るために、2017年から1年間、和紙の産地(石州和紙/ユネスコ無形文化遺産)に修行のため職人の元で一年間の生業を学ぶ。
その土地で採取された砂鉄や、土を原料の繊維と混合して作る、彼女独自の「錆和紙」は自然酸化された紙として、彼女の幼少期からの自然観を表す素材の一つとなり、表現の研究を探求し続けている。 2019年には旭化成株式会社と共に、NYで初の展覧会を開催。2021年、日本財団の助成を受けたプロジェクトでは、広島県尾道市因島に新設されたコミュニティギャラリーに10mの作品を設置。作品は同プロジェクトに収蔵。2023年には出雲大社近くでの滞在制作と奉納が予定されている。絵具、岩絵具、墨、などを用い平面、立体、インスタレーション作品等を国内外で発表し、現在は山梨県にアトリエを構え、活動を広げている。
[Artist Statement]
伊藤咲穂は作品制作を通じ、次々と型取り続ける自然の変貌や様相、環境の質を感得する五感の標本から、時として私たちが存在するこの世界の営みが無常観に空虚に満ちていることを示唆する。
幾重にも積み重ねられた、顔料の粒子やうごめき、オキサイド現象、紙の繊維の重なりと集合、風土と民族の繋がりは、彼女自身のこの世界の虚構に対する恐怖心や不安定さから安寧を求める制作行為でもある。存在の確かさはどこにも無いからこそ、存在の向こう側にある、本来の人の精神性、身体性を自然界の営みのなかに見出し、人と地球は同根であるという原始的交差点を探りだそうとしている。
伊藤咲穂は1989年島根県に生まれ2014年武蔵野美術大学卒業後、アート活動を開始。
2016年に東京都美術館で展示した後、美術大学時代の研究材料である「和紙」をより深く知るために、2017年から1年間、和紙の産地(石州和紙/ユネスコ無形文化遺産)に修行のため職人の元で一年間の生業を学ぶ。
その土地で採取された砂鉄や、土を原料の繊維と混合して作る、彼女独自の「錆和紙」は自然酸化された紙として、彼女の幼少期からの自然観を表す素材の一つとなり、表現の研究を探求し続けている。 2019年には旭化成株式会社と共に、NYで初の展覧会を開催。2021年、日本財団の助成を受けたプロジェクトでは、広島県尾道市因島に新設されたコミュニティギャラリーに10mの作品を設置。作品は同プロジェクトに収蔵。2023年には出雲大社近くでの滞在制作と奉納が予定されている。絵具、岩絵具、墨、などを用い平面、立体、インスタレーション作品等を国内外で発表し、現在は山梨県にアトリエを構え、活動を広げている。
[Artist Statement]
伊藤咲穂は作品制作を通じ、次々と型取り続ける自然の変貌や様相、環境の質を感得する五感の標本から、時として私たちが存在するこの世界の営みが無常観に空虚に満ちていることを示唆する。
幾重にも積み重ねられた、顔料の粒子やうごめき、オキサイド現象、紙の繊維の重なりと集合、風土と民族の繋がりは、彼女自身のこの世界の虚構に対する恐怖心や不安定さから安寧を求める制作行為でもある。存在の確かさはどこにも無いからこそ、存在の向こう側にある、本来の人の精神性、身体性を自然界の営みのなかに見出し、人と地球は同根であるという原始的交差点を探りだそうとしている。
制作年
2022年
作品
制作年
2022年