惑星の脈動 Ⅰ Planetary pulsation I

Planetary pulsation I

制作風景

素材一部

  • 絵画

Planetary pulsation I


時間の重なりによって、一つ一つのセ ルが大きな奥行きとなって現れる現象 を表現した、「Overlap」の派生として続 く粒子の集積シリーズから始まり、イ ヴ・クラインの青の精神性の世界へのオ マージュとして、幼少期の空との対話 の記憶から想起されたもの。地球や惑 星が生き物だったらどのような存在と して有るだろうか。それは私にとって 母性や女性性を感じさせる柔らかな フォルムを想起させる。実態の無い青 の空虚、宇宙の精神性、神秘性は、正 に幼少期に感じた、空への一体感、全 てが空 ( くう ) として、粒子状に漂う。 存在の確かさはどこにも無いからこそ、 存在の向こう側にある、産まれる前の 本来の人の精神性、身体性を露わにす る。

様々な青の顔料を霧状に噴射し、幾重 にも重ね、集積させて、そのレイヤの 重なりによって一つの集合したフォル ムを描いている。素材の一つとして使 われているインミンブルー (YInMn blue) は、赤と緑の波長を吸収し、青だけを 反射する、「純粋な青」と言われる顔料。 また、黒い画面に使われているのは、 テラヘルツという一秒間に一兆回振動 する素材を用い、作品は本当に絶えず 振動し続けている。

 

制作年

2022年

メディウム

岩絵具,ウッドパネル,和紙

サイズ

縦227cm x 横486cm x 奥行3.5cm

エディション

ユニーク

この作品の展示実績

2022 Exhibition Domain of Art 28「ORIGIN」- さいたま市プラザノース