時の野槌

正面から見た状態。

右から見た時に見えるこの絵は、夢を見ていることを示しています。例えば現実世界でいうような、星に願いをかけたり、誰かに助けてもらいたいと願ったり、幽霊やお化けをいると思ったり、亡くなった人はきっと何処かで見ていてくれると思い願ったり、天国や地獄は存在すると感じたりすることなどの、人の願いや夢を見る気持ちについてを、僕の夢に出てくる女性(成田えみ)に、反魂香をつけた蛤を持たせることで表現しました。

左から見た時に見えるこの絵は、右から見える絵と対照になっています。右から見えたものは夢にすぎない事を示しています。例えば星に願いをかけても叶わず、誰かに助けを求めても届かず変わらず、亡くなった人とは二度と会えず、天国も地獄も幽霊もお化けも存在してほしいと願う心の産物でしかないという事を、蚊帳が外れ、反魂香ではなく線香の煙が途切れる事で表現しました。成田えみの首が切れているのは、獅子の頭が彼女の本当の頭だったからです。

  • 絵画
  • 立体
  • トリックアート

見る方向によって絵が変わる作品です。

自分の中に存在する矛盾したうえで同時に感じる考えについて描きました。

真正面から見ると見えているのに見えていない状態になることも矛盾の一種です。

制作年

2022年

メディウム

水彩,鉛筆・色鉛筆,キャンバス(変形)

サイズ

縦59.4cm x 横84.1cm x 奥行8cm

エディション

ユニーク

この作品の展示実績

多摩美術大学芸祭 「群れるな」展示